”キレイ”な愛

  *

「文化祭の準備じゃなかったの?」


遅い夕食を作っている涼の背中に問いかけた。

食べる前に綺樹はダイニングテーブルで飲み始めていた。


「ああ」


そっけない返答に綺樹はちょっと肩をすくめた。


「何するの?」

「ん?
 喫茶店。
 定番だろ」

「女装するの?」

「はあ?」

「え、しないの?」


どこからそういう発想が生まれるのか。