”キレイ”な愛

関係のある何人かの彼女たちは、二人で一緒にとった写真を、壁紙にして欲しがった。

綺樹の写真など撮ってもいない。

綺樹と自分の関係は一体なんだ。

画面が薄暗くなる。

ドアが開いて綺樹が出てきたのに、反射的に顔を上げた。

外に遊びに行くような女度の高い服ではなく、いつも家で過ごすリラックスウェアだった。

涼は顔を伏せると、手に持っていた携帯をポケットに入れた。

遊びに出ないことに安堵を感じるのも情けなかった。