”キレイ”な愛

「人の告白なんだと思ってるんだよ」


綺樹は冷ややかに一瞥した。


「確認しただけ」

やっぱり気に障る女だ。

なんだってこんな女を好きになったんだか。

怒りに任せて食材を乱暴にカウンターに置くと、料理をはじめる。

それっきり綺樹は考え込んでいるようだった。

ダイニングチェアに座り、テーブルの木目を見つめている。


「ほら、手伝えよ」


綺樹の前に皿を置くと、瞬きをした。


「ん。
 これ、なに?」