「日本に来たときは、絶対来いよ」


涼の投げかけた言葉に、肩越しに振り返った。

またしばらく見つめあう。


「マンションはおまえの家だから」


静かに力を込めて言うと、やっと目元が笑った。

何も言わずに再び歩き出し、そして車の中に吸い込まれていった。