眉根を寄せ、記憶を手繰り寄せようとしている。

混乱しているのに、当惑している。

とうとう簡単な方法に頼ることにしたらしかった。


「ここはどこ?
 なぜ私はここにいて、おまえがいるの?」


ある恐れから一言も口が効けなかった涼は、的中に唾を飲んだ。