”キレイ”な愛

  *

涼は隣に寝ている真湖の髪の毛をすくい上げた。

指の間からさらさらとこぼれていく。

明るい茶色。


「これ、元からの色?」


真湖は甘えるように、汗ばんだ裸の体を涼の体に絡める。


「ううん。
 もちろん染めてるよ。
 あたりまえじゃん。
 日本人だもん」

「そっか」


涼はもう一度すくい上げた。