きっと、俺をからかってるだけなんだ。

そうじゃなければ、わざわざ有名女優が俺と付き合うメリットなんてないんだ。

遊ばれているのに腹が立つのは、俺がジェニーに惹かれているからなんて、そんなことは絶対に認めない。


「撮影は仕事だから行くけど、プライベートではこれ以上俺に関わるな。
他に男なんていくらでもいるだろ?
俺は有名女優の気まぐれに付き合うつもりはない。」


「ひど、いよ...っ。
私は本気でヨンウンが好きなのに!
今日家に来てくれるのもすごく楽しみにしてて、それなのにそんなこと言うなんて...。」


さっきまで笑っていたのに、急に涙を流して...って俺が泣かせたみたいじゃないか。

いや、俺が泣かせたんだろうけど。

まさかジェニーが泣くなんて思わなかったんだ。

いつだって余裕がある態度をとるジェニーがまさか泣くなんて。

女に泣かれるのは...苦手だ。

どうしたらいいのか分からないから。