私たちは迷子であろう女の子に近づく。


そして.....


「ねぇ、お父さんとおか....」


「可愛い!!」


ギュッ


.....むむ?


私は女の子にしゃがんで話かけた。

かけたはずなのに。


「お兄ちゃん可愛い〜!!」


女の子は私を軽く無視して日向に飛び付いていた。


おいおい。

無視されちゃったよ。


「.....。」


日向の嫌そーな顔。


ヤバい!!

日向の機嫌がMaxにヤバい!!


「日向!!笑って!!」


「.....僕子ども嫌いなんだよね。」


にこりとも笑わず抱きつく女の子を睨む日向。


ヤバい!!

まさかの魔王降臨しかけてる!!


「若菜が僕のお願い聞いてくれるなら笑うよ?」


「.....っ。」


悪魔の如く微笑む日向。


コイツ!!


「そんな顔しても無駄♪」


睨む私にご機嫌Maxの笑みを向ける日向。


日向はもう確信してる。

私の答えを。


「わかったから!!わかったから、笑って!!」


「は〜い♪」



あぁ、この子は天使の顔したとんでもない腹黒悪魔です。