夕日が綺麗。

下に広がるのは可愛いおもちゃみたいな遊園地。


「スーッスーッ。」


ゴンドラが一番上に達する頃、音ちゃんは疲れてすっかり寝ていた。


黙っていれば可愛いものだ。


「ねぇ、若菜?」


カタッ


私の向かいに座る日向はゆっくりとこちらに近づく。

悪魔な笑みを浮かべて。


「なっ何?」


そんな笑顔を浮かべるときはろくな事にならないから警戒。


「キスしよ?」


「嫌。」


即答。


でも悪魔日向は表情を変えない。


「なんで?僕のこと嫌いなの?」


そして可愛く涙目で私を見つめる。


キューンッ


はい。

胸キュン来ました。

犯罪級です。


「きっ嫌いじゃないよ。でも音ちゃんがいるし.....。」