しばらくたっても着信音は鳴り止まない。
不思議に思い音のする方へ行ってみると黄色の携帯が落ちている。
きっと誰かが落としたのだろうと思い、拾い上げ電話に出た。
「もしもし…?」
『あ、出たっ
出たで、烙刃ー!! ほれ!』
最初に出た人は騒ぎながら“ラクハ”と呼ばれた人物に電話を渡したようだ。
『…どこにいる?』
「えと…」
どこ?
ボクがいる場所ってことかな?
質問も意味が良く分からず黙っていると相手が口を開いた。
『お前は今どこにいる?
携帯取りに行くから場所教えろ。』
「あ、南野公園です。」
『…10分で行く。』
そう言って電話は切れた。
