~燐side~



烙刃さんから意味不明な電話があったが構わずに悠里と一緒に携帯を買いに行った。

使い方がわからなくなってもいいように悠里と同じ機種の色違いを買った。

電話帳の一番最初に悠里の名前を登録し、すかさずお気に入りにいれる。

そして一応、烙刃さんたちのも入れておいた。


「燐、嬉しそうだね。」


そう優しく言われれば思わず笑が溢れる。

だって、嬉しんだ。

悠里が戻って来てくれて。

ボクは独りじゃないと分かって。

こういう買い物とかに行くのにもいつも独りだった。

買い物だけにかかわらずやること全て独りぼっち…。

だから今すごく幸せなんだ。



「燐、帰ろうか。」


「うんっ」



2人で帰宅路につく。

が、冷蔵庫の中になにも入っていないことに気がつき近くのスーパーに入る。



「夜ご飯何作るの?」


「…何か食べたいもの、ある?」



なにも考えていなかったので悠里に問いかけた。

悠里は少し考える仕草をしてから「ハンバーグ!」と可愛らしく答えた。


ハンバーグか…最近食べてないしそれにしよう。


そうと決まればパッと材料を選びさっさと会計を済ませ店をでる。

買ったものはすべて悠里が持ってくれた。

重たいから片方持つと言えば、「いいからいいから♪」と流されてしまった。