ナクシタモノ




~烙刃side~




俺ら3人は昨日の女の家に向かっていた。

昨日、由紀があいつに昼ごろ迎えにいくとメールをしたからだ。


家に着きインターホンを鳴らすが誰も出てこない。

なんで出てこねぇ?

「おい、由紀。

お前ちゃんとメールしたんだろーな?」


「酷いなー、僕を疑うの?

ちゃんとしたって、ほら。」


そう言って携帯の画面を見せてくる。


「ちっ、あのヤローどこ行きやがった!」


「まぁまぁ、ちょっと落ち着こーや烙刃。 連絡とってみればええやん?」



めんどくせーな‥。

そう思いつつ由紀から携帯を分捕って俺のだった携帯にかけた。


しばらくコール音が鳴り響いたあと『‥もしもし。』と迷惑そうな声が聞こえる。


「テメェ、今どこにいやがる!」

『別に‥どこでもいいでしょう?』


こいつ‥‥っ

ふざけてんのか?!


「昼に行くっつっただろうが!」


『そんなこと知りません。」



は? 知らないだと?

どういうことだ?