ナクシタモノ




なんで携帯を渡されたのかもわからないし。


「とにかく、今すぐ家戻れ。」

「いやです。」

ボクは即答する。


「お前な…ッ!」

「なんと言われようが戻りません。 では。」


そこで一方的に電話を切った。



電話切ってすぐに店を出た。


時間潰すって言ってもなー…。

本屋でも行くかな他に行くところないし。



そう思い本屋に行こうと歩き出した途端数人の男の人に囲まれた。


「ねぇ、君 いまヒマ〜?」

「俺らと遊ばね?」

厄介なのに絡まれてしまった…。

めんどくさい、実にめんどくさい…。



「暇じゃないんで。 そこ避けてもらえます?」


「でも1人じゃーん、どうせ遊ぶ相手いないんでしょ?」


ひとりの男がニヤニヤしながらボクのかたを組んでくる。

「触らないで。」


ボクは男の手を払った。


「このクソ女ッ!」

そう言ってボクの目の前にいた奴が殴りかかってきた。

ボクはそれを躱し殴り返そうとした瞬間、どこからともなく現れた人が目の前の男を殴った。