少し沈黙があり最初に言葉を発したのは由紀さんだった。
「そっか、ならいいんだ。」
どうしてこんなにボクの事を気にかけてくれるんだろう。
勘違いしてしまう。
ボクはいてもいいんだって‥。
「それじゃ、また明日ね?」
「‥‥‥‥はい。」
迷ったがそう言って電話を切った。
正直もう会いたくない。
会ったってボクの状況が変わるわけじゃないから‥。
ただ辛いだけ。
本当にどうしてあのとき携帯を拾ってしまったんだろう。
拾わなかったらボクの人生はもう終っていた筈なのに‥。
そう考えながらベットに倒れこんだ。
疲れた‥体が重たい‥
「‥おやすみ」
そう空につぶやいてボクは目を閉じた。
