姿が見えなくなったとたん、緊張の針が途切れたのか… はりつめていた空気が、一気にやわらいだ。 「これで、静乃ちゃんの居場所が分かった。」 「あぁ。齋藤!早速だが、明日から捜索を頼む。」 「承知しました、副長。」 どの位の時間が過ぎたのだろうか分からないが。 わずか数分の出来事が、数時間に思えた。 「なぁ。あいつ、最後笑ってなかったか?」 「あぁ?何言ってんだ新八。あいつが笑うようなたちかよ。」 そう原田さんが否定するが、何か納得がいっていない永倉であった。