夕食後、しばらくしてからケーキを運んだ。


蒼先生にはコーヒーを、私のは紅茶を、おそろいのマグカップに注いだ。




狭いけど並んで食べようと隣に座ったら、蒼先生は立ち上がって椅子にかかってたシャツを私の膝にかけた。


アンジェに勧められて、頑張ってミニスカート穿いたんだけどな…。



「こうでもしないと、梨香の顔じゃなく脚しか見なくなるから…。

信号待ちでクラクション鳴らされた時は、ヤバイって思ったよ。」


あの時、私のスカート見てたんだ…もう蒼先生ったら。





蒼先生は、ケーキを一口食べると


「美味い!来年も作ってくれる?」


「もちろんです。」







お茶しながらテレビを見ていると、蒼先生が時計を見た。



「ヤバイ、10時過ぎてる!

ったく、こういうときだけ時間経つの早いよなー。」


もう、切り出さなきゃ…ダメだよね?




「梨香、早く支度して。」


蒼先生が車のキーを手に、玄関へ向かう。