今日は部活動があるため、始業式後のHRが終わってから道場へ向かった。



部活の合間の休憩中、蒼先生と喋った。



「先生は、1・2年生を担当するんだと思ってました。」


「話はあったけど…受験生クラス経験したいから、坂下先生のもとで勉強させて欲しいって申し出た。

まだ早いって言われたけど、坂下先生が一緒になってお願いしてくれたよ。

だけど、あの人酷いよ

『じゃじゃ馬の手綱を放したら、他の先生方の迷惑になります。』

だもんな…。」


「でも、念願かなったり…でしょ?」


「まあね。

坂下先生とタッグ組めば、梨香のクラス受け持つの決定だし。」


「あれ?

坂下先生の下に就いたところで、そんな保証はどこにも…。」


「あるんだな、コレが。

今じゃおとなしくなったアンジェが2年に進級する際、誰が受け持つか揉めたんだよ。

その時、坂下先生が『卒業まで面倒みます』って言ってるんだよな。

転勤でもない限り、坂下先生が約束を反故にするとは思えないだろ?

いや、あの人のことだ…転勤話があったのを、蹴ったかもしれないな。」


「今年もアンジェを受け持つってことは、私を受け持つことになるわけで…。

先生、その策略スゴイです!」



私が小さく拍手すると


「ソレ、誉め言葉じゃナイだろ…。」


蒼先生は、苦笑していた。