最終日、新幹線の時間までは自由行動。



私は蒼先生と2人で清水寺へ行った。



「初日にホテルを抜け出すような奴には、監視が必要です。」


なんて言って、蒼先生は私にくっついている。



そんな、問題児扱いしなくたって…。


あぁ、蒼先生ファンの理系女子たちの視線が痛いよ…。





そんな中で


「梨香、地主神社でお守り買おうか?」


と囁いた蒼先生。


なんて、チャレンジャーな人なの!





地主神社に着き、参拝をする。


「ここで待ってて。」


蒼先生はそう言うと、1人でお守りを買いに行った。



私が一緒について行ったら、付き合ってるのバレちゃうものね…。




境内で待っていると、理系の女子数人に囲まれた。



「余合さん、どういう経緯で蒼先生とココに来たのか話してもらえない?」


「ここがどういう場所か、知らないわけじゃないでしょ?」


「まさか、蒼先生との恋愛成就…なんて祈ってないわよねぇ?」



付き合ってますって言えないし、何て言ったら彼女たちは納得するんだろう?



黙っていると、グループのリーダー格の子が私の肩を揺すった。


「なんとか言ったらどうなの!?」