蒼空~キミの名前を呼ぶ~







それから、毎日


放課後は皆で病院に通った。




蒼空の病室は個室だから、


遠慮なく騒いでいたら、

看護婦さんにも注意されてしまった。




斗真の押しに負けて

皆でウノもした。





皆でいたら、

くだらない会話が楽しくて


時間が経つことさえ忘れた。






でも、


この中からひとりでも、

欠けてしまったら……。





そんなことを考えると怖いよ、蒼空。



いなくならないでね…?








“今”という時間が大切で。



失わないって、

まだ続くんだって、



信じているはずなのに…

信じていないとダメなはずなのに。







――――…手術前日






どうしようもなく、怖いの…。


キミを失いなくない――…。