「オレは…
母さんが死んで…
自分も早く死にたいと思った
母さんに会いたかった…」
「うん…」
弱々しく耳元で発せられる蒼空の声に、あたしはただ頷くことしか出来ない。
「オレの心は真っ暗で…
あの時のオレは、
美紗のことも…何もかも考えられなかった…」
「うん…」
「そんな時に病気にかかって…
もう、このまま死ねたら楽なのに
とか思って、手術も受けなかった…」
「うん…」
「後は、死ぬだけ…
そう思って、テキトーに過ごしてたらさ…
超進学校に超バカなヤツがいて
正直、めっちゃビビった
てか…ソイツのこと半分忘れてたんだけど」
「…うん、色々とヒドイよね…」
「はは…母さんが死ぬまでは、
ちゃんと覚えてたんだぜ…?」
「そりゃ…よかった…」
「最初は、
本気で近寄んなって、思ったけどさ…
美紗の昔と変わらない笑顔とか見てたらさ…
『あぁ、オレこいつの笑顔を守りたい』
そう思うようになってた」
「……」
「だから、手術を受けたいって思った
生きたいって、思った」
なにこれ…
あたしを泣かしにかかってんのか。
菜緒さん…だっけ?
いるんでしょ、彼女。
期待させないでよねー…。



