“高野 蒼空”
確かに、そう書かれていた。
「み…さ…」
振り替えると、そこには美紗の姿は見当たらなくて。
あたしは、走り出した。
屋上に向かって――。
肩で息をしながら、屋上のドアに手をかける。
すると…
「ッく…ひっく…」
声を必死に抑えた微かな美紗の泣き声。
あたしは、ドアから手をゆっくりと離した。
ドア越しに聞こえる美紗の声。
「ど…してぇ…?
なんで…ッ、蒼空まで一緒なの…ッッ!?
やっと、クラスでも…
蒼空を見なくて済むとッ…思ったのにぃ…ッ
――…神様は意地悪だ…」
「…っ…なによ…それ」
あたしは、頬を伝って流れ落ちたものに気付かないふりをして、
静かにその場から去った。
≪まどかside、終≫



