そして、着いてしまった。 オレたちの思い出の場所。 約束を交わした場所。 美紗は何か考えているのか、気付いていないみたいだ。 「着いた」 太陽の光に反射する碧い海を見て、信じられない、とでもいうような、美紗の表情。 真夏の始まりを告げるようなギラギラと輝く太陽が、オレの背中を包んだ――。 もう、苦しむなよ? オレのこと…ちゃんと忘れろよ? オレの大好きな、笑顔でいて――。