蒼空~キミの名前を呼ぶ~



柄にもなく全力疾走なんかして、

この暑さで背中にたくさんの汗が伝って、

息が苦しくて…


だけど、それよりも…

心の方が、ずっとずっと苦しくて…。






ねぇ、それほどキミが好きなんだよ?




「……っ!!」



見つけた…。


たくさん人がいる廊下。
相変わらず、たくさんの女子に囲まれて歩いてる。
王子さまスマイルなんか、見せて…。


こんなとこで、蒼空を呼び止めたらきっと…みんなに注目されてしまう…。




だけど…、


「蒼空…ッッ!!!」




そんなことを考える前に、体が動いてた。







きっと今、あたしはみんなに見られてる。

あんな廊下に響き渡るくらいの大きな声出しちゃって…。



だけど、構わないよ?





キミが少しでも、あたしを見てくれるのだったら――。