蒼空~キミの名前を呼ぶ~



「ごめーん!! ボーっとしてた!!
で、何ー?」


わざと声を高くして話す。
何にもなかったかのように……。



「ん~…、もういいやぁ~」


「え!? 何それ!!」


「だって、忘れたぁ~」


なにぃ!? そんなの…

「気になるじゃん!! 思い出してよ!!」


「えー、思い出されへ~ん」


ケラケラと笑うまどかにあたしは、

「むぅー!!」

ちょっと拗ねてみた。


「美紗が聞いてへんから悪い!!」


それを言われたら…ねぇ?

「じゃあ、思い出したら言ってね~」



「言えない……よね…」

ボソッとそう呟いたまどかに、あたしは気づかなかった……。


このとき気づいてあげていたら、まどかが涙を流すことにならなかったのかもしれない。




だって、このときあたしは碧い海をみて決めたのだから…。








もう、あの蒼空との約束の場所には行かないと…。



―――…神崎くんのキモチを利用すると。