月と、君と、恋唄と。


「過去の男が結婚するんだろ?いや…お前にとっては過去じゃないんだろうけどな」


過去じゃない?
何言ってるの?

「私がまだ奏嗣を想ってるとでも言いたいわけ?」

馬鹿にしたように笑い、真っ直ぐ彼を見る。

違う、そんなわけない。
私はまだ奏嗣が好きだなんて


「ルナのそういうとこも好きだよ」


好…き?


「ルナの強がりなとこ、でも…実は泣き虫なとこ」

静かに手が私の頬に触れる。
親指がそっと頬をこする。


その時に気づいた。

私、泣いてるんだ。


わからないけど、
涙が流れていた

自分でも気づかないうちに。