「BR002を返して貰おう」 誰かが何か言っていた。 「複製(コピー)風情が、 妖主を懐柔出来ると思うか」 答えているのはまるで、アホハットのような声色で。 判らねえ…。 誰が何を話しているのか。 「妖主を縛れるのは、 赤と黒の薔薇の鎖のみ。 そう―― 主に教えられてきただろう? ――…BR001」 俺の意識は… ぷつりと途切れた。