「クルクル、クルクルだッッ!!!」
レイは大喜びで、ぴょんぴょん飛び跳ねて。
情報屋が持ったままのそれに飛び乗り、ようやくリスらしく…四つん這いになって全速力で走り出す。
クルクルクルクルクル。
猛速度で回り出す。
「面白い、面白い~!!!」
玲の声が響き渡る。
クルクルクルクルクル。
目を瞑れば――
玲が心から喜んでいるようで。
心がほっこりとしてきた。
ようやく…
愛玩動物というものに、癒される心地を味わった。
「………。アホハット…。銃を渡すくらい危ない処に、このクルクルどうやって持って行くんだよ」
何だろう。
煌の顔が引き攣って、なぜか…一歩足を後退していて。
「そや、ワンワンはん。"正解"や。この今取り出したオプションを、クルクルの下につければ……」
!!!!!!
「帽子のように――
クルクルを"被る"ことができるんやで!!!」
「いらんわ、返品だ、返品!!!!」
煌が怒鳴る。
「クルクル帽子なんて、そんなの俺…被りたくねえ!!!! どうしてお前は趣味悪いんだよ。チビ!!!頭上に飛んで来て、待機するな。感動してぴょんぴょん跳ねるな!!! 被らねえ…絶対俺はそんなもの被らねえから!!!!」
俺は思った。
"ピコン帽子"の方が、まだマシかもしれないと。
「こら、チビ!!! 俺の髪毟ってクルクル帽子をせがむんじゃねえ。絶対、やだからな。絶対、絶対~ッッッッ!!!!」
煌の絶叫が木霊した。
そして俺達が、落ち着かせた心を覚悟に変えた頃、
「では、用意はいいか?」
クマと情報屋が俺達に聞いてくる。
「裏世界は…力が全ての世界。
力だけが"生きられる"術」
そうクマが言えば。
「力ある者から情報を得たければ、それ以上の力を提示せよ。
力があれば…他人も従えられる」
五皇の顔で、情報屋が補足する。
「闘いを躊躇(ためら)うな。
情けや迷いを捨てろ」

