氷皇は、情報屋のように…こうして群れず、いつも"孤高"だ。
たまに緋狭さんとつるむことがあっても、それは五皇同士…最強の2人故に、その組み合わせは違和感がない。
――あははははは。
胡散臭い笑い声に嫌悪しても、どんな揶揄されて怒りを膨張させられても、それでも氷皇と俺達の間には一線がある。
その距離感は、五皇としての"孤高"さを際立たせるもので。
その距離感が、関西弁もどきの情報屋にはないんだ。
俺達に妙に馴染みすぎているから。
簡単に言えば"庶民的"すぎるんだ。
それが意図的か否か判断出来ないから…煌も懐疑的なんだろう。
翠は…複雑な表情だ。
五皇というものに直接的に関わっていないはずだから、煌が怪しむほどの感想が出てこない。
氷皇のような曲者(くせもの)といえば、周涅くらいなものだろうから。
翠は…皇城の外にある世界をよく知らない。
「なあクマ。ワンワンはんを信用させる為には、どないすればいいやろか…」
クマの立ち位置はなんだろう。
しかしクマは判っている筈なんだ。
情報屋の正体を。
だからこそ、裏世界は心の中にあると言う答えを急かした。
裏世界の案内役。
氷皇が選ぶ理由はあるはずで。
推測ばかりの現況。
何が正しくて何が間違っているのか、自分の目で確かめねば…前に進めない。
揺らぐ心には、五感の安定を。
心と五感の関係は密接なのだと…そうゲームを通して教唆したのは、情報屋自身。
ならば見せて貰おうじゃないか。
はっきりとした…視覚的な証拠を。
もう…はっきりさせようじゃないか。
抑えられる処から抑えていく。
考える時間は――
お仕舞いだ。
だから俺は言った。
「――情報屋。
服を脱いで…背中を見せろ」
見せてみろ、黄の印を。
まずはそこから。
五皇の証拠があれば、俺の推測は現実と化す。
緑皇職を退いたからと言って、消えるわけではないはずの烙印。
生涯背負わねばならないその傷を。
すると情報屋は言ったんだ。

