玲くんの驚愕に見開いた目に…何かが横切ったけれど。
玲くんはぎゅっと目を瞑り、自分で自分の頬を殴った。
そして笑うんだ。
「ごめん。完全八つ当たりだった。もう…こんなこと、しないから…。清く正しく…だものね」
まるで消え入りそうに。
消えさせやしない。
「玲くんなら…いいよ?」
その言葉は軽々しいものじゃない。
それが証拠に、あたしの声は震えた。
「………。そんなことを言うんじゃない。言ったでしょ、僕だって男だ」
玲くんは優しい笑みを顔に浮かべて言った。
「おにぎり…おいしかったよ? 御礼いうの遅くなってごめんね」
「え? いや…別にそんなの…。ねえ…玲くんが欲しいなら…」
恥も外聞も捨てて縋るようなあたしに、玲くんは一瞬苦しげな表情をして、そしてまた笑った。
「僕が欲しいモノはね、男の矜持を満足させる…デザートかな」
「え?」
またにっこりと玲くんは笑う。
「甘くて柔らかいデザート」
何だ、突然。
何だ、それ。
あたしの訴えはなかったことにしたいのだろうか。
"プラトニック"
あたしは…そういう対象じゃないのかな。
だったら直前までのあのキスは、何だったのかな。
………。
デザートに負けたんだ、あたし。
「そんな顔しないの。ん…じゃあ味見させてね」
そういうと――
「!!!!?」
玲くんはあたしの制服を捲り上げたんだ。
「大丈夫、…味見だけだから」
キャミソールごと捲り上げられて、お腹に熱いぬめっとしたものが円を描くようにしながら上に移動してくる。
その感触に…背筋がぞくぞくとして短い声を上げた。
玲くんが…舌先で肌に触れていたんだ。
「ん……ここでももう…甘いね」
「ちょ…ちょ…」
「味見…駄目?」
哀しそうに顔を傾けられれば、あたし弱いんだって。
「すべすべで気持ちが良い。ああ…何だかもう、僕やばいかも」
舌先が動けばあたしの身体が跳ねる。
蕩けるような身体は燃えるように熱くて。
舌が胸の下まであがってきた時、あたしの身体が強張った。

