「はあああ!!!? あの意味不明な草原…あれが緑!!!? いや…緑だから草原だし、何で草原に出たのか不思議だったけど。だけど、だけどよ!!」
「じゃあさ、紫堂櫂。あれもそう? ほら…"グリーンカード"とかいう、怪しいカード。最後不戦勝した時も、ニノが言ってたよな」
「櫂、あれもそうなのか? 確かに警告なのに黄色でも赤色でもなく、緑というのは奇妙だとは思ったけどよ!!!」
煌と翠が、俺に飛びかかるような勢いで、矢継ぎ早に聞いてくる。
そう。
五皇は、己が色を主張する。
緑は…あったのだ。
ヒントは…与えられていたんだ。
「それだけが理由か?」
愉快そうにクマが俺に言う。
クマも解答を知っているのだろう。
俺は頭を横に振り、そして聞いた。
「俺達の荷物は…あるか?」
緑皇の動きも必然というのなら。
あるはずだ、俺達の荷物が此処に。
「これやろか?」
手渡されたのは、煌が担いでいた…布袋。
やはり、用意されている。
蘇るのは、別れ際の遠坂の声。
――銀の袋にはエコバックも入っているからね。よし、この中に入れておくよ。必要と思われる貴重品と…。
俺は…その中から取りだした。
――久遠から預った紙の束。師匠と半分にしたものだよ。
その紙の山から、取り分け赤く…線を引かれていた紙があったことを思い出す。
やけに久遠の手が入っていたから、事前に…それだけは注視していたんだ。
白皇の手記。
この…№96と、久遠が数字を打ったこの紙。
96…黒。
黒皇に対しての記述と、久遠は皮肉ったのだろうか。
「これは――
この手記を書いた白皇が…他の4皇に警告を発している内容だ。
黒…黒皇を蔑ろにするなと。
その中で、こんな記述があった」
俺は…赤く下線が引かれたラテン語を読んでいく。

