要は…それを信じるか信じないかということ。
あたしは、皆が無事だと信じられる?
目にしたあの絶望的な状況を却下し、耳にした言葉の方が真実だと信じられる?
出来ないのなら――
心が壊れて、絶望の闇に堕ちるだけだ。
DEAD OR ALIVE。
あたしは――
………。
あたしは一瞬呼吸を止めて、
「うん。信じるよ」
玲くんに応えるように、そう力強く頷いた。
「玲くんの言葉は、あたし信じる」
すると玲くんは、一瞬だけ…凄く辛そうな顔をして微笑んだ。
「5日後、"約束の地(カナン)"に…久遠に会いに行こうね」
あたしがそう笑うと、玲くんはあたしの身体をそっと抱き寄せ、首筋に頭を埋めこむようすると、呟いた。
「そうだね…。久遠と…約束したものね」
触れ合えば…判る。
玲くんの身体が微かに震えていることに。
見ている分には落ち着き払っているけれど…実際の処、不安なのは玲くんも同じなんだろう。
そして後悔も同じだ。
"どうして自分達は安全な場所に居る?"
"どうして彼らが此処までの危険に遭わねばならなかった?"
不安な心を宥(なだ)めるのは、信頼する人達との絆。
信頼する玲くんが大丈夫だと言うから。
あたしの心は…闇に堕ちずに済む。
希望を見出す。
玲くんはそれが判っていたからこそ、あたしに信じさせようとしたんだと思う。
玲くんもまた…同じ心境だったんだろう。

