『はあああ!!? まだまだかなり残っていたじゃねえか、ブロック!!!』
「残りはあと17段になった。早く来い!!! 時間が経てば、可能性が無くなる!!!」
煌が何か叫んだが、俺は笑って終話ボタンを押した。
「なあ…もしかするとさ」
「ああ。残り17段。次の煌のターンで勝負を決める」
ごくり、翠の唾を飲み込む音が響いてくる。
俺は笑って、翠の肩をポンと軽く叩いた。
「そういや翠、お前…身体は大丈夫か?」
「ああ、けど腹減って動けない。エネルギー消費は"回復"出来ないや」
ぐぅ~。
きゅるきゅる~。
緊張感のない腹の音に、今は変に癒される。
「ならば此処で…見届けよう」
俺は笑った。
「煌とレイなら必ずやる。あいつらならきっと。
だったら、最後は皆で…祝杯だ」
「そうだな、ワンコがいるもんな!!!!」
煌、お前なら出来る。
俺達はお前を信じている。
程なくして、レイを頭に乗せた煌がやって来た。
何だか煌はげっそりとした顔をしていた。
肉体疲労というよりは…精神疲労?
一体、どんなゲームをしてきたんだろう?
煌は開口一番叫んだ。
「マジで、俺達で最後!!? あと17段!!? マジでか!!? ええ!!? 突然何でそんなに減ったわけ!!? けど…すげえまた難関な形じゃねえかよ!! あんなの俺…」
「「お前(ワンコ)なら出来る」」
俺と翠は同時に言い切った。
「そんなの俺達…」
「「お前(ワンコ)達なら出来る」」
俺達の真っ直ぐな回答に、煌は困った顔をして口を噤むと、オレンジ色の髪をガシガシと掻いて、大きな溜息1つ。
そして右手拳を左の掌に打ちつけ、苦笑交じりの顔を俺達に向けた。
「……そこまで言われたら、やるしか「読めたよ。僕の偉大な力が必要なんだね。じゃあ仕方ないね、そこで大人しく見ていろよ!!」
煌の声を遮るようにして、煌の頭上に居るレイが、腕組みをして俺達を見下ろして言う。
間違いではないのだが、何ともひっかかる物言い。
「なあ紫堂櫂…。どうしてこのリス、こんなに偉そうに威張っているんだろう」
「まあ…頭はいいようだし…実際活躍はしていたからな…。ここはレイ様のご活躍を期待しようじゃないか」
レイは横を向いて、テトリス台を見ている。
立派な尻尾をぱたぱたと揺らしながら、何やら思案中らしい。

