シンデレラに玻璃の星冠をⅢ



『はあああ!!? まだまだかなり残っていたじゃねえか、ブロック!!!』

「残りはあと17段になった。早く来い!!! 時間が経てば、可能性が無くなる!!!」


煌が何か叫んだが、俺は笑って終話ボタンを押した。


「なあ…もしかするとさ」

「ああ。残り17段。次の煌のターンで勝負を決める」


ごくり、翠の唾を飲み込む音が響いてくる。

俺は笑って、翠の肩をポンと軽く叩いた。


「そういや翠、お前…身体は大丈夫か?」

「ああ、けど腹減って動けない。エネルギー消費は"回復"出来ないや」


ぐぅ~。

きゅるきゅる~。


緊張感のない腹の音に、今は変に癒される。


「ならば此処で…見届けよう」


俺は笑った。


「煌とレイなら必ずやる。あいつらならきっと。

だったら、最後は皆で…祝杯だ」


「そうだな、ワンコがいるもんな!!!!」


煌、お前なら出来る。

俺達はお前を信じている。

程なくして、レイを頭に乗せた煌がやって来た。

何だか煌はげっそりとした顔をしていた。


肉体疲労というよりは…精神疲労?

一体、どんなゲームをしてきたんだろう?


煌は開口一番叫んだ。


「マジで、俺達で最後!!? あと17段!!? マジでか!!? ええ!!? 突然何でそんなに減ったわけ!!? けど…すげえまた難関な形じゃねえかよ!! あんなの俺…」


「「お前(ワンコ)なら出来る」」


俺と翠は同時に言い切った。


「そんなの俺達…」


「「お前(ワンコ)達なら出来る」」


俺達の真っ直ぐな回答に、煌は困った顔をして口を噤むと、オレンジ色の髪をガシガシと掻いて、大きな溜息1つ。

そして右手拳を左の掌に打ちつけ、苦笑交じりの顔を俺達に向けた。

「……そこまで言われたら、やるしか「読めたよ。僕の偉大な力が必要なんだね。じゃあ仕方ないね、そこで大人しく見ていろよ!!」


煌の声を遮るようにして、煌の頭上に居るレイが、腕組みをして俺達を見下ろして言う。


間違いではないのだが、何ともひっかかる物言い。


「なあ紫堂櫂…。どうしてこのリス、こんなに偉そうに威張っているんだろう」

「まあ…頭はいいようだし…実際活躍はしていたからな…。ここはレイ様のご活躍を期待しようじゃないか」


レイは横を向いて、テトリス台を見ている。

立派な尻尾をぱたぱたと揺らしながら、何やら思案中らしい。