「了解!!! チビ、早く降りてこいッッ!! スルメリスになっちまうぞ!!!」
「ス、スルメリス…!!!?」
ひっくり返った声をあげ、慌てて飛び降りてくるリスを確認して、俺は前回より落下速度を増して落ちるブロックを受け取ろうと手を伸した。
――しかも既存ブロックを踏み付けろよ。
積み重なっているブロックに足をかければ。
「更に落下が早くなるのか!!? 上段で受け止めねえとブロックがおかしな処にいっちまう!!!」
走るようにしてブロック上段に飛び上がり、飛びつくようにして…落下するブロックを何とか両手に抱く俺。
ずしりと重みが身体に衝撃を与えたけれど、正解数が増えたせいなのか、前回ほどの重みはなく、更には内気功も寸前できちんと発動されたようで、さしたるダメージはねえ。
落ちてきたのはI型の、一番長い長方形のモノ。
「丁度空いてるじゃねえか。櫂の予言通り…だ」
まるで、その場所に入れて下さいといわんばかりの誂(あつら)え場所は、櫂の予言通りの左側のみ。
その隙間に差込めば、音が鳴って…5段消えて行く。
音は段々と高くなり、次第に花火の音も聞こえ始めて。
「おっ…? 連鎖? あれ3回?」
8段消えていくと同時に、音も消える。
音と連鎖は連動しているらしい。
それでも、消えた後の段はまだまだ高さがある。
『上手く行ったようだな。4回以上の連鎖で落下と待機時間が2秒ずつ回復する。だから落下時間が長い今は、時間影響ない3回以内で押さえるのがベスト。
これからはレイに最下段の調整をして貰い、落下速度を速めたものを煌が受け止めて段を消すようにしろ。受け止め側と次の交代組を見て、早めるのがいいか維持や遅くするのがいいか微調節しよう。お前…テトリスは出来るな?』
「あ、ああ…。芹霞とよく対戦してたから」
『よし。だったらそれで、今は落下時間を出来るだけ早めて、次々に消していくぞ。終わったら、すぐ帰ってきて、さっきと同じように解答2枚持ってまた扉に行け。いいか、それぞれの山1枚ずつだ。全て間違っていれば、即時GAME OVERになるからな。連絡は密にとり、タイミングを図ろう』
そう言うと櫂は電話を切った。
「どうだ、僕は凄いだろ!!」
地面で一度大きく飛び跳ねたリスは、腰に両手をあてて胸をそらして俺を見た。
くりくりと大きな目が動いている。
ひくひくと鼻あたりが動いている。
これは…"どや顔"なんだろうか。
下膨れだし、迫力ねえよな。
ただ可愛さだけが増すよな。
弱弱しいよな、チビ過ぎて…。
ああ。ぱちんと、指で弾き飛ばしてえ…。

