シンデレラに玻璃の星冠をⅢ



しかも、何で…林檎を切っているんだよ僕。

何で…ウサギさん…作っているんだよ。

十五等分って…なんだよ。


もう…泣きそうだ。

やっぱり僕は…弱い人間なのかも知れない。


強くなれ僕。

抵抗してみろ僕。


いつもいつも言いなりになんて、なるものか!!!


毅然たる態度で拒絶しようと氷皇を見たら。


「んー? レイクンほっぺ可愛い~」


むぎゅっ。


「!!!!!!」


僕は…涙を堪えた。


………。


しゃり、しゃり、しゃり。


………。


「ん~。でりしゃ~す」


絶対、僕達の口には来ない、僕が作った…15個のウサギさん。

それに対し、誰も食べたいなどとは言わない。


言ったら最後、どんな見返りを要求されるのか…皆判っているからだ。

紫茉ちゃんも…本能で悟っているみたいだ。


しゃり、しゃり、しゃり。


「朱貴クーン、珈琲はラテにして? 俺の繊細で綺麗すぎるお腹には、あんな黒いものはよくないからさ~」


表面は青くても、腹の中は真っ黒で丈夫なくせに。


「ストレートで飲まないなら、高級豆使わせるな」


翠には飲ませる…朱貴から舌打ちの音。

それでも作る朱貴。


「レイクン、そうだ。泡に絵を描いてよ。リスがいい、リス。こう三角形のお顔の…下膨れリス。あははははは~」


くっそ~、馬鹿にして…。


僕の堪忍袋だって…!!


そうキッと睨み付けて反論しようとすると、


「何何? 頬袋がどうしたって?」


むぎゅっ。


「!!!!」


今度は反対側。


僕は…涙を堪えて、絵を描いた。


「ねえねえ、七瀬。周涅と氷皇…どっちがSだと思う?」

「この氷皇の名前は何て言うんだ?」

「は? 瀬良蒼生…」

「両方ともSじゃないか? ちなみにあたしもSだ。あ、芹霞もだな。あ、櫂も玲も、桜もだ。あ~煌だけダブルKか~。由香は……」

「………。誰がイニシャルを聞いているんだよ。本当に君はボケボケだな」

「そうか? 食生活変えようかな…」

「朱貴が可哀相だな…師匠並に…」


だけど朱貴は…ほっぺ攻められないだけいいよ。

氷皇は鬼畜だよ。

僕のほっぺ…。