しかも、何で…林檎を切っているんだよ僕。
何で…ウサギさん…作っているんだよ。
十五等分って…なんだよ。
もう…泣きそうだ。
やっぱり僕は…弱い人間なのかも知れない。
強くなれ僕。
抵抗してみろ僕。
いつもいつも言いなりになんて、なるものか!!!
毅然たる態度で拒絶しようと氷皇を見たら。
「んー? レイクンほっぺ可愛い~」
むぎゅっ。
「!!!!!!」
僕は…涙を堪えた。
………。
しゃり、しゃり、しゃり。
………。
「ん~。でりしゃ~す」
絶対、僕達の口には来ない、僕が作った…15個のウサギさん。
それに対し、誰も食べたいなどとは言わない。
言ったら最後、どんな見返りを要求されるのか…皆判っているからだ。
紫茉ちゃんも…本能で悟っているみたいだ。
しゃり、しゃり、しゃり。
「朱貴クーン、珈琲はラテにして? 俺の繊細で綺麗すぎるお腹には、あんな黒いものはよくないからさ~」
表面は青くても、腹の中は真っ黒で丈夫なくせに。
「ストレートで飲まないなら、高級豆使わせるな」
翠には飲ませる…朱貴から舌打ちの音。
それでも作る朱貴。
「レイクン、そうだ。泡に絵を描いてよ。リスがいい、リス。こう三角形のお顔の…下膨れリス。あははははは~」
くっそ~、馬鹿にして…。
僕の堪忍袋だって…!!
そうキッと睨み付けて反論しようとすると、
「何何? 頬袋がどうしたって?」
むぎゅっ。
「!!!!」
今度は反対側。
僕は…涙を堪えて、絵を描いた。
「ねえねえ、七瀬。周涅と氷皇…どっちがSだと思う?」
「この氷皇の名前は何て言うんだ?」
「は? 瀬良蒼生…」
「両方ともSじゃないか? ちなみにあたしもSだ。あ、芹霞もだな。あ、櫂も玲も、桜もだ。あ~煌だけダブルKか~。由香は……」
「………。誰がイニシャルを聞いているんだよ。本当に君はボケボケだな」
「そうか? 食生活変えようかな…」
「朱貴が可哀相だな…師匠並に…」
だけど朱貴は…ほっぺ攻められないだけいいよ。
氷皇は鬼畜だよ。
僕のほっぺ…。

