僕は、紫茉ちゃんと由香ちゃんと顔を合わせてしまった。
考えて見れば、羅侯(ラゴウ)を示すと言われているドラゴンヘッドのマークは至る処に現われている。
Zodiac、自警団…。
自警団と繋がっているらしい、黄幡会もまた…。
すると、僕の心を読み取ったかのように、朱貴は続けた。
「羅侯(ラゴウ)は別名、黄幡神。
黄幡会は羅侯(ラゴウ)復活を目論んでいる」
「え? 一縷の名字からとったんじゃなくて?」
由香ちゃんが驚いて聞き返す。
「黄幡家は、羅侯(ラゴウ)の力で栄えた呪術師の一族。
産まれた双子は力は強いものの、精神か肉体かに…異常が出る。
曰く付きの…滅ぶ寸前の一族が、生き残りをかけてたてたのが黄幡会」
「それを大きくしたのは…一縷?」
朱貴は頷いた。
「そして、黄幡計都。あいつを侮るな。
"約束の地(カナン)"にまで、追いかけて来た…執念深い男だから」
「「え?」」
僕と由香ちゃんは顔を見合わせて、声を上げた。
「由香ちゃんは見た?」
「ううん。師匠は?」
「見てないよ」
すると朱貴は薄く笑う。
「"ディレクター"の脚本で沈んだ"約束の地(カナン)"に、乗り込まないはずはない。ま、沈む前には退散しただろうが」
計都の…脚本?
黄幡計都が、"約束の地(カナン)"を沈めた張本人!!?
それに当主と久涅が力を貸したと!!?
「なかったか? オッドアイの…式は。
本物のように…お前達を惑わせなかったか?」
どくん。
「そして…現われていなかったか?
黄色い服の…仮面の男は」
どくん。
それも意味が…あると?
「なあ朱貴。黄幡神は…悪の神だというのなら、復活というのは、神が降臨すると言うことなのか!!?」
紫茉ちゃんが声を荒げた。
「だけど…そんな、そんな…映画や漫画みたいな…」
「今更、そんなことを言うか、お前は。妖魔も体感したろうが」
「だけど…現実味が何もないじゃないか。なあ、玲、由香。お前達は、神の復活なんていうの、信じられるか?」
そう聞いて来た紫茉ちゃん。
僕は気づく。
朱貴が翳った顔を、紫茉ちゃんからそらしたのを。
紫茉ちゃんと、黄幡神…羅侯(ラゴウ)は、関係があるのだろうか。

