シンデレラに玻璃の星冠をⅢ




僕は、紫茉ちゃんと由香ちゃんと顔を合わせてしまった。

考えて見れば、羅侯(ラゴウ)を示すと言われているドラゴンヘッドのマークは至る処に現われている。


Zodiac、自警団…。

自警団と繋がっているらしい、黄幡会もまた…。


すると、僕の心を読み取ったかのように、朱貴は続けた。


「羅侯(ラゴウ)は別名、黄幡神。

黄幡会は羅侯(ラゴウ)復活を目論んでいる」


「え? 一縷の名字からとったんじゃなくて?」


由香ちゃんが驚いて聞き返す。


「黄幡家は、羅侯(ラゴウ)の力で栄えた呪術師の一族。

産まれた双子は力は強いものの、精神か肉体かに…異常が出る。

曰く付きの…滅ぶ寸前の一族が、生き残りをかけてたてたのが黄幡会」


「それを大きくしたのは…一縷?」


朱貴は頷いた。


「そして、黄幡計都。あいつを侮るな。

"約束の地(カナン)"にまで、追いかけて来た…執念深い男だから」



「「え?」」


僕と由香ちゃんは顔を見合わせて、声を上げた。


「由香ちゃんは見た?」

「ううん。師匠は?」

「見てないよ」


すると朱貴は薄く笑う。


「"ディレクター"の脚本で沈んだ"約束の地(カナン)"に、乗り込まないはずはない。ま、沈む前には退散しただろうが」


計都の…脚本?

黄幡計都が、"約束の地(カナン)"を沈めた張本人!!?

それに当主と久涅が力を貸したと!!?


「なかったか? オッドアイの…式は。

本物のように…お前達を惑わせなかったか?」


どくん。



「そして…現われていなかったか?

黄色い服の…仮面の男は」


どくん。



それも意味が…あると?


「なあ朱貴。黄幡神は…悪の神だというのなら、復活というのは、神が降臨すると言うことなのか!!?」


紫茉ちゃんが声を荒げた。


「だけど…そんな、そんな…映画や漫画みたいな…」


「今更、そんなことを言うか、お前は。妖魔も体感したろうが」


「だけど…現実味が何もないじゃないか。なあ、玲、由香。お前達は、神の復活なんていうの、信じられるか?」


そう聞いて来た紫茉ちゃん。


僕は気づく。


朱貴が翳った顔を、紫茉ちゃんからそらしたのを。

紫茉ちゃんと、黄幡神…羅侯(ラゴウ)は、関係があるのだろうか。