シンデレラに玻璃の星冠をⅢ



ああ――きっと、これは夢だ。


「どこから入った、娘ッッ!!!」


そうだよね、ありえない。


素人女2人とふさふさ猫1匹。


当主から招かれぬか弱い存在が、結界が厳重にかけられたこの離れに立ち入ることは出来るわけが無い。


現実にあったら…当主の力はそれ以下だということで。


ああ、なんて爽快な…滑稽な夢なんだろう。


それ以上に――


「玲くんはあんた達の道具じゃないッッ!!!

玲くんは…心がある人間なんだッッ!!


玲くんにどんな秘密があろうと。

玲くんに…どんな過去があろうと。


玲くんが今いるのは――

幸せになる為だッッッ!!!


皆の苦しみと悲しみを背負って、

玲くんは…絶対幸せになるんだッッ!!


我慢ばかりの玲くんは、

幸せになる権利があるッッ!!!


玲くんは…罪深くなんてないッッッ!!!」



…嬉しい夢だね。



「どんなにあんた達が玲くんを苦しませて幸せ奪おうとしても!!!


――あたしがッッ!!!

玲くんを幸せにしてあげるんだからッッ!!!」



凄く…泣けてくる夢だね。



「玲くんも、玲くんの子供も!!!

あたしが守ってやるッッッ!!!


あんた達の思い通りなんて、絶対させないッッ!!!」


ああ…

覚めて欲しくない夢だね。


まるで王子様が、助けに来てくれたようだ。


幸せに…なりたい…。

芹霞と…幸せな夢を…見続けたい…。


ああ僕が…

こんな夢見てもいいのかな…?


夢だから、願望が色濃いのかな?


ああ、僕の芹霞。

だけど僕が守らないと。


君は僕のお姫様なんだから。



僕が――



どくん。


突如身体が熱く脈動を始めた。