シンデレラに玻璃の星冠をⅢ


「久涅が当主を動かしてるって? なあ紫堂。久涅は久遠に、紫堂よりももっと偉い処からの指示を貰って、"約束の地(カナン)"に来ているようなこと言ってたじゃないか。きっと当主が動いているのは、もっと上の…例えば元老院とか…。或いは、久涅が当主代理で命令受けていたとか…」


「元老院、ではないだろう。元老院の直接の指示であれば、0時など勿体ぶらず、久涅が来た時点で"約束の地(カナン)"は爆発させている。少なくとも、緋狭さんが来る前にな」


「だったら、あの胡散臭い男はどうだよ!? 黒幕はあいつ!!!」

「ワンコ、氷皇が企んでいるなら、ワンコゲームやクマなんて必要ないじゃん」

「……なんか小猿に言われたらムカッてくるな」

「何でだよ!!!」



騒ぐ煌に、俺は笑って言った。




「久涅は多分…黒皇だ」



「ああ、何だよ櫂。五皇だったら動きは必然…ん?」

「ああそりゃあ…紫堂より上だね、五皇なら。…ん?」

「ほら見ろワンコ。青い奴のせいじゃないだろ? …ん?」


そして暫しの沈黙。



「「「えええええええ!!!?」」」



三重奏が鳴り響く。



「「「久涅が、黒皇!!!?」」」



その時、目を細めた聖が俺を見て言った。


「櫂はん。どないな理由で?」



「確定的になったのは――

背中の…"黄の印"」



更に聖の目が細くなった。



「多分…わざと見せつけた。

屋敷で見ている俺に」


その理由までは判らないけれど。