そして…
「魔方陣を破壊するには。東京と"約束の地(カナン)"…場所を隔てた全ての魔方陣を同時破壊しないといけなくなるかもしれない…。その為に…黒い塔が一斉に動き出す、か?
だけど東京にも"約束の地(カナン)"と同じ魔方陣があるのだとすれば…」
俺は、地下への穴を見つめる。
「紫堂…。久遠達はその範囲内だけれど……」
「"約束の地(カナン)"以外でも生きてられるのか!!!?」
興奮した遠坂と煌が聞いてくる。
「こればかりは…可能性の1つとしか言えない。久遠と密接に関わっているのは、確かにあの"約束の地(カナン)"の最後の魔方陣なんだ。だからといって、確かめる為…久遠達を東京に連れ出すことも危険過ぎる賭け。
もしも違っていたら。
魔方陣は同種でも、久遠達にとって"生かせる"意味を持たない魔方陣であったら。
外界に連れてきた時点で、取り返しがつかなくなる」
そう、これはただの希望的観測の域。
だが…久遠。
もしも僅かなりとも希望が見え、それが実現出来るならば…
お前は、"約束の地(カナン)"という土地が縛った…過去の呪縛から解き放たれ、新たな土地で、0からの人生を望める。
魔方陣と関係した生き方は変わらねど…
――また来たのかよ、せり。
……ああ、あまり俺にとっては歓迎的ではないけれど。
それでも。
崩壊した場所から、新たなる場所で新生出来たのなら。
お前の生が巡回出来るというのなら。
――せりッッッ!!!
…やはり、隔離した土地に大人しくしていて欲しいけれど。
芹霞から遠く離れていて欲しいけれど。

