シンデレラに玻璃の星冠をⅢ




『いろいろ、どんないろ~?

あはははは~』



「櫂、どういうことだよ!!?」


色変わりの瞬間だけが俺達の束の間の休憩。

しかし何秒かだけど。


「俺達全員が色を触れては駄目なんだ。三位一体なら、3人で1つ。3カ所触れていることになる。ニノ、どうだ!!?」

『お答えします。その通りです。3人で1つなので、1カ所のみです』



「ミドリとアオッッ!!!」



「いいか、色を踏むのは煌、翠、俺の順にする。誰かが色に触れる時は、他2人は宙に飛んでろ。練習するぞ、まず煌ッッ!!!」


煌が石畳の緑を踏んだ時、俺と翠が空高く舞った。


ホイッスルは鳴らない。


「次は翠、お前が色に触れろ!! 煌と俺は宙だッッ!!」


俺は宙でもう一捻りして、滞空時間を延ばす。


「お、俺が着地…あ、ああ…鎖が邪魔で…足が届かな…周りにも色がない…」

「だったら、宙で踏ん張れ!!! 俺が触る!!」


高い位置にある店舗の壁の色を、手で俺は触った。


「ふ、ふふ踏ん張れと言われても…重力で…落ちる、落ちる…」


「小猿引き上げるぞ!!!」


煌が鎖ごと、翠を上にぽーんと飛ばす。


「うげ…っ。投げすぎて…首に…衝撃が」


「もう一度やるぞ。煌、色を触れ。翠と俺が宙!!!」


俺は壁についていた手の反動を利用して、更に宙で身を翻した。


「紫堂櫂…俺、今更…宙に留まることは…」


翠が完全に"出来ない病"にかかってしまっている。


煌がまた、慌てて鎖を引き上げようとしたが、間に合わなくて。


「翠、宙に浮く力を使えッッ!! これは攻撃には当らない、ニノ!!」


『お答えします、櫂様。その通りです。サルの力は不問です』


「翠ッッ!! 早くッッ!!」

「ひゃ、ひゃいッッ!!!」


翠が止った。


「見事…地面すれすれ。だけど…役に立つな、お前の力」

「ふ、ふへ…?」


「よし、翠!! 次は落下して色を踏め。煌と俺は宙!!! そう、それでいい。

次は俺が色を触る番だッッ!! 翠、煌は宙にいろ。

煌…俺の手を踏み台に再度飛び上がれ。お前は重力で落下の速度も速いはずだから」


「おお、さんきゅ!!!」


連続的に滞空していなければならない時は、誰かが手を差し延べることは可能だというのなら、さしたる問題もないはずで。


そんなことを何度か繰り返し体に覚えさせていく内、俺達から焦りは少しひいてきた。