シンデレラに玻璃の星冠をⅢ



「え、クオンがいいの?」


逆に驚いて猫に尋ねれば。


「ニャア」


偶然か?


「タマ?」「………」


返事しない。


「クオン?」「ニャア」


「フサ?」「………」


「フク?」「………」


「ミミ?」


ぷいと横を向いてしまった。


「クオン?」「ニャア」


「ハナ?」「………」


「クオン?」「ニャア」


「芹霞ちゃん可愛い」「………」


「芹霞ちゃん馬鹿」「ニャアニャア」


ダブルだ。


「ナナ?」「………」


「ミチ?」「………」


「クオン?」「ニャア」


認識…しているらしい。


「ええと…クオンがいいの?」

「ニャア」


「クオンになったら、やる気がなくなるよ?」

「ニャア」


いいらしいが、何か睨まれた気がする。


「じゃあ…クオンにする?」

「ニャア」


そう満足気に鳴いて…今度はあたしの頬に、顔を寄せてすりすりしてきた。

叩いた部分をペロペロしてきた。


何で突然友好的?


何だこの気まぐれ猫は。



そう思うけれど。


ゴロゴロゴロ…。


喉元を撫でて上げると…実に気持ちよさそうに懐いてくるこのクオンに、何だか愛着が湧いてきたのも事実だった。