「俺、首飾りとったよ~!!! 頑張るッッ!!」
「小猿は芹霞んトコ行かなくていいんだよ、お前は芹霞以外だッッ!!!」
「えええ!!!?」
「桜んトコ行けよ!!」
「え~俺、触るの…恥ずかしいよ…。俺…純情だし」
もじもじ小猿は、羞恥に顔を赤く染めた。
「じゃあ俺は純情じゃねーって言いたいのか!!?」
「ち、違うよ。は、葉山は清純だから簡単に触れられない…」
「だったら芹霞は清純じゃねえっつーのか!!? いいか、芹霞はな!! 処「煌、黙れ」
「あい」
俺が衝動的に口走ろうとした単語を、改めて思い返せば、もう顔が熱くてたまらねえ。
くっそ~。
そんな会話を繰り返しながらも、俺達の身体は動いている。
俺達は同じ曲を同じリズムを分かちあい、一心同体となり…着実に首飾りをとっていく。
考えるより先に、体が動く。
胡散臭いアナウンスが色を変えても、例えミスって緋狭姉が攻撃してきても。
それ以上を…他がカバーしてくれる。
リズム…リズムか。
音に慣れた身体は、ここまで自在に動くものなのか。
頭で考えた動きというものは、ここまで動き難いものだったのか。
体が動く。
気持ち悪いほど…軽やかだ。
「逃げることに思考を通すな。目で見た情報を即座に身体に伝えろ。あとは自分の体の動きを信じろ」
順調に首飾りは取れていく。
同時にオニ緋狭姉の速度が上がり、冷や汗かいた場面もあったけれど。
「ニノ!!! テンポ上げてくれ!!!」
櫂が調節してくれるから。
リズムを狂わせるような攻撃回数も上がり、俺達のリズムに綻びが入ることもあるけれど。
「煌、鎖ッッ!!!」
櫂が背後に来て、鎖を跳ね上げてくれる。
俺達自身の色は無効、だから鎖と接触可能ということは、櫂がニノから聞き出した。
ニノは、言われないと教えてくれねえ。
櫂の思い付きがなければ、俺は苦労していたかも。
「おう、櫂さんきゅ」
俺は1人じゃねえ。
すごくそれが心強い。
それは甘えのような逃げではなく、俺には戦う力になるんだ。
後ろが居れば、全力で前に進める気になる。
そして櫂の後ろを全力で守る力が漲(みなぎ)ってくる気がするんだ。

