「桜ちゃん、何で玲くんのご機嫌悪くなってるの?」
「多分…久遠だけがクサを食べていないのが原因かと」
ひそひそ…。
クサ!!!
クサクサ!!!
「由香ちゃん、久遠を簡単には殺させないよ。此処には桜ちゃんも玲くんも居るんだし。久遠だって強いんだ、負けないから!!! それに由香ちゃんが元気な姿を見せてくれたから、あたし達だって力になってるんだし。信じよう由香ちゃん、これからだよ!! そうだ、後で久遠に差し入れとか救急箱持っていこう? 5日待たずにさ」
「神崎ぃ~」
「その時は僕も行って、皆でクサをたっぷり食べさせてあげようね。不本意ながらも、芹霞の手からたっぷり食べさせてあげれば、久遠…きっと喜んで元気になるよ。たっぷりとね」
にっこり。
「本当~!!? 何のクサが判らないけど、久遠が元気になるならたっぷり食べさせなきゃ!!」
久遠、お前も道連れだ。
『ラーブ、ラブリー、ひいちゃん』
「「「「忘れてた……」」」
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差出人<aoao@ares_ioa.com>
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宛先<hihi@teraikemen.net>
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どう~?
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ねえねえ、どう?
どう?
((o(○`ε´○)o))ワクワク
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「「「「…急かされてるね」」」」
「一応…答えは出したよね(玲くんが)」
「まさか…あの腐った暗号が、色になって、五皇のこと言ってるとは…。ここまですっきり系になって、これで不正解はありえないよね(師匠に限って)」
芹霞と由香ちゃんが不安げな顔を見合わせた。
ふと、思った。
青い手紙に元々記されていた「腐」の漢字。
櫂と煌との動画がなければ、どんな動画が送られてきたのだろうか。
もしも由香ちゃんが手にした手紙を僕が見た時点で、僕がすぐにあの手紙を開けて暗号を解いていたとしたら。
iPhoneメールによる手紙開封の催促を、"何を今更"と鼻でせせら笑えたのに。
それは…あまりにもささやか過ぎる、あくまで僕の自己満足的な"反抗"かも知れないけれど、少なくとも…毎度用意周到の氷皇が犯した小さな穴を、密やかに攻撃する楽しみを味わえたはずなのに。
どうして僕…いつもみたいにすぐ目にしなかったのか。
僕がとった選択が、無性に恨めしい。

