シンデレラに玻璃の星冠をⅢ



おかしいと、誰もが感じている。


どうして向こうは攻撃出来るのに、こっちは攻撃出来ねえんだ?


モグラは沢山いるのに退治が出来ねえ。

こっちがジャストに斬り付ければ、その分次の攻撃までの時間がただ延長されている……そんな感じで。

傷つけたスクリーンは修復され、更に数を増しているようだ。


つまり、俺達のとっている行動は――

攻撃効果がなければ、ただの時間と体力の無駄だ。



さすがの櫂も、片手を腰にやり考え込む。

剣を石に戻すあたり、剣での攻撃は意味がないと思ったんだろう。


俺と櫂は目配せして、守護結界にまた切り換えた。

櫂も十分、俺の増幅の力が持続性がないことは承知している。

ちょっとした作戦タイムにしか使えない。



「情報屋は……銃と言ったな」


代わって懐から取出したのは、物騒な"クルクル銃"。

勿論俺も小猿も携帯している。

持つ分には格好いいけれど、出来ればそんな物騒なもんは撃ちたくねえのが本音。


「試して見るか……」


そう櫂が安全装置を外して片手で構え、今まさに青く光ったスクリーンに向けて、トリガーを引いたんだ。

片手銃のくせ、半端ねえ音たてて…更には青白く発光までして、その弾道は一直線に突き進み、スクリーンが膨み青い光の攻撃を受ける寸前の、後ろ向き忍者の横すれすれに突っ込み、


「そこの奴、伏せろ!!」


俺の声にびびったように、大勢の忍者が地に伏せれば。



バアアアアン!!



銃弾が貫通したスクリーンから、何かが飛び散ったんだ。


「よし、手応えあり!!」


俺は喜んで櫂に声をかけたが、硝煙を風にたなびかせた櫂は、依然硬い顔のままだった。


「どうしたよ、櫂…?」

「煌、見ろ」


促されるように、櫂が撃ったスクリーンに顔を戻せば。



「は!? あれなによ!!」


飛び散っているそれは――

血痕という物質ではなく、まるで燐光のような朧気な光。


俺が目を向けた時には、その弱々しい光が消える寸前だったけれど、それでも俺の目でもはっきり見えた。


それは人型をしているけれども、人間のものとは様子が違った。

無論Zodiacではねえ。


「紫堂櫂、あれなに!!?」



櫂が撃った先は――

電子基盤模様の、人型をしていたんだ。