おかしいと、誰もが感じている。
どうして向こうは攻撃出来るのに、こっちは攻撃出来ねえんだ?
モグラは沢山いるのに退治が出来ねえ。
こっちがジャストに斬り付ければ、その分次の攻撃までの時間がただ延長されている……そんな感じで。
傷つけたスクリーンは修復され、更に数を増しているようだ。
つまり、俺達のとっている行動は――
攻撃効果がなければ、ただの時間と体力の無駄だ。
さすがの櫂も、片手を腰にやり考え込む。
剣を石に戻すあたり、剣での攻撃は意味がないと思ったんだろう。
俺と櫂は目配せして、守護結界にまた切り換えた。
櫂も十分、俺の増幅の力が持続性がないことは承知している。
ちょっとした作戦タイムにしか使えない。
「情報屋は……銃と言ったな」
代わって懐から取出したのは、物騒な"クルクル銃"。
勿論俺も小猿も携帯している。
持つ分には格好いいけれど、出来ればそんな物騒なもんは撃ちたくねえのが本音。
「試して見るか……」
そう櫂が安全装置を外して片手で構え、今まさに青く光ったスクリーンに向けて、トリガーを引いたんだ。
片手銃のくせ、半端ねえ音たてて…更には青白く発光までして、その弾道は一直線に突き進み、スクリーンが膨み青い光の攻撃を受ける寸前の、後ろ向き忍者の横すれすれに突っ込み、
「そこの奴、伏せろ!!」
俺の声にびびったように、大勢の忍者が地に伏せれば。
バアアアアン!!
銃弾が貫通したスクリーンから、何かが飛び散ったんだ。
「よし、手応えあり!!」
俺は喜んで櫂に声をかけたが、硝煙を風にたなびかせた櫂は、依然硬い顔のままだった。
「どうしたよ、櫂…?」
「煌、見ろ」
促されるように、櫂が撃ったスクリーンに顔を戻せば。
「は!? あれなによ!!」
飛び散っているそれは――
血痕という物質ではなく、まるで燐光のような朧気な光。
俺が目を向けた時には、その弱々しい光が消える寸前だったけれど、それでも俺の目でもはっきり見えた。
それは人型をしているけれども、人間のものとは様子が違った。
無論Zodiacではねえ。
「紫堂櫂、あれなに!!?」
櫂が撃った先は――
電子基盤模様の、人型をしていたんだ。

