シンデレラに玻璃の星冠をⅢ

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どこの誰の意図だか知らねえが、全体的に裏世界はゲームじみている。


意味不明な薄いスクリーンから、ひょこひょこ飛び出ては青い光で攻撃してくる、正体不明な奴ら。


小猿が"モグラ叩き"と形容したが、ゲームに例えるならまさしくそれだ。


超速度で動くもリアルモグラ叩き。

しかもモグラは反撃してくるから、まるで可愛くねえ。


モグラ叩きの参加者は、人外を含めて主要5。

更に忍者が参戦しているとなれば、沢山のモグラの出現は頻発で、その結果縦横無尽に青いレーザー光線が飛び交い、瞬間瞬間のランダムな模様に触れねえようにかわしていく俺ら。

今まで散々おかしなゲームで早さ慣れしてきた体は、特に悲鳴を上げることはないけれど、危ねえ忍者を助け出して、更に自分もよけて…となれば、幾ら慎重にそして素早く攻撃していても、光に掠ってしまうことがある。


その掠り傷に、覚えがあった。


この光は――

姿が見えねえ不可解な敵が持っていた、あの万年筆のレーザー光線にそっくりじゃねえか?


裏表…世界は限らず、不可解なものは全て繋がっているのか。


だとしたら、"約束の地(カナン)"での不可解なワンコ叩きゲーム。

あれはこの事象を模したモノだったとか?


――あはははは~。


何だか腹立たしくて仕方がねえ。


モグラを切っても切ってもまるで空気のようで、手応えというモノをまるで感じねえ。


本当に切れているんだろうか。

本当は切れてないんだろうか。


刃物で破いたスクリーンは、なんと自動修復されるらしく、切っても切っても際限がねえんだ。

今何処を切ったのかも判らなくなって、プチパニック。


そんな中、横目でちらちら見てみる櫂の姿。


闇石を剣に顕現させて、それは見事な剣捌きを見せてはいるが、櫂の様子からは俺と同じく手応えを感じていねえみたいだ。

その顔に達成感というモノが見られねえ。


小猿と小小々猿組は――。


小猿の攻撃力は小小々猿操作に注いでいるらしく、小猿自身はまるで猿の曲芸の如く、なんとか光をよけているものの…小小々猿が投げる複数の"わっか"は、スクリーンを切っても返り血がつくことがない。


俺の上の…失態リスは、本当に何処から出しているのか判らねえ鉄の胡桃をポイポイ投げていたけれど、明らかにスクリーンの膨らみにぶち当たっていても、普通にスクリーンが凹むだけで終わっていて。


「あれ、おかしいよ!!」


怒り狂って、俺の頭の上でぴょんぴょん跳ね踊る。