「え、何。何なの?」
「あれは……いや、本当はあんまり春菜の前で言いたくないんだけど……」
「何で……」
「あー、分かった!言う!言うから!
だから泣くな」
あれは……、とそこまで言って爽汰は言い渋る。
どこか恥ずかしそうにソワソワしながら。
「……最近、春菜に触ってなかっただろ。
本当はいつも抱きしめたいとかキスしたいとか思ってたけど……ずっとしてなかったから、突然やって気持ち悪がられたらどうしようとかいろいろ思ってて……」
そんなこと思うわけないのに……。
「そしたら、何か突然いつものスウェットが可愛いのに変わってるし」
「え、気づいてたの」
「気づかないわけないだろ」
「だって、初めて着た時ほぼスルーだったし……」
「必死に気持ち抑えてたの!
本当はあのまま押し倒しそうな勢いだったし」
「それで……?」
「それで……寝てる春菜にキスしてた。
いや、俺も思ったんだよ?起きてる時にすればいいじゃんって。
でも、久しぶりすぎて何か気恥ずかしくて……。
でも、春菜が可愛すぎて我慢できなくて。
……っていうのを電話で話してました」
そんな話を電話で話してたのか……。
ていうか……じゃあ、可愛いキスしたくなるような子って……あたし?
「てっきり気持ち悪がられて、それで怒ってるんだと思ってたけど……。
勘違いしてたなら早く言えばよかったな……ごめん」
「いや、勘違いしたあたしが悪いし……ごめんなさい」

