「……玲奈」



「うひゃっ……ビックリした」



「ごめん。驚かせた??」



「ううん。大丈夫」



「そう。よかった」



彼は溝口健一くん。
学園じゃ有名な"王子様"ってヤツで、わたしからしたら手の届かないような存在の人。



彼とはじめて出会ったのは、高校2年の夏。
ちょうど学園が夏休みの時で、誰も学校には来ていない頃だった。



図書館で勉強していた時に、彼に出会った。
彼を見た時はほんとに夢のようだと思った。



学校でみはんなから好かれてて、優しくて頭がよくて、まさに"王子様"って感じで。