「ひゃひっ」
「骨から火花散るって、綺麗そうやねぇ。ネズミ花火のように狂い回ったあんさんもまた、クッ、すっごく楽しそうだ」
蜘蛛切でひょいっと溝出の頭を持ち上げて、持ち歩く冬月。
溝出の悲痛溢れる声が助けを求めていたようだが。
「ああ、ネズミ花火したら鯉の餌だからな」
「おろろおぉぉん!」
救いはないと、溝出はドナドナされました。
「ちっ、まったく期待したオレがバカみた――」
い、と声が上ずったのは、わたるんと目が合ったから。
影が薄くて気づかなかった。だらだらと汗を流す犬童に対して、渉は特に動じていない。
「苺くんじゃなくて、犬童くんと呼んだ方がいいですね」
やんわりとした口調でも、苺ちゃんを崩壊させるには十分だった。


