(いや、やっぱり、寝取ってやんよ。あいつを再起不能にし、口も聞けない廃人にするには、この恋人奪うに限んだろ)
「おにいちゃん、カッコイイよね。ボク、憧れちゃうなぁ」
(『憧れからの好き発展設定』で、まずはこいつを俺の虜に――)
「カッコイイんは当たり前どす。僕の姿は、兄さんの姿見。着物の種類から、狐面の小さな傷。髪の長さから、爪の長さ、身長体重体脂肪率かてまったく同じ。
僕のカッコイイ=兄さんのカッコイイやからねぇ。ああ、兄さん、兄さんはやっぱりカッコイイ。思うだけでも見惚れるわぁ。――そういえば、最近、背え比べしてへんねぇ。身長同じやろか?もしも僕の方が兄さんより、おっきくなったら、身長縮ませますえ?押し潰そうが、削ごうが、兄さんとおんなじなれんなら、痛いのも我慢するっ。
だから兄さん、僕をもっと、もっと愛してえなぁ!」
トチ狂ったヤンデレさん前にして、犬童が逃げ出したのは、無理ない話です。


