わたるんのお願いあっては、渋々さがる狐面。はあ、と悩ましげな息を漏らしつつ、狐面生徒は壁に背を預けて、愛し人を待った。
(マジでラブラブなホモォだこと。――お、待てよ。親密な仲なら、あの狐面、根暗の弱味知ってんじゃね?つうか、あの根暗からあの彼氏奪ったら、あいつ再起不能になんだろうなぁ。うわっ、そうだよ!寝取られ男ほど屈辱的なもんはねえって!)
ならば早速と、狐面生徒に近づく犬童。
ぴょこぴょこ歩きながら、狐面生徒の前を通り過ぎようとして。
「あぅっ」
転んだ。
(かんっぺきっ。どうだ、『目の前で可愛い子が転び、そこから恋に発展するかもしれない設定』の威力は!)
パンチラはなし。
(助けたくて堪らねえだろお!小さい子が転んで無視決め込む奴だなんて、もはや人間じゃねえもんなっ)


