(オレの正体知って、今頃あの根暗は、それを餌に、どんなアブノーマルプレイをオレに強要しようか考えているだろうが、二度と口聞けねえように――いや、『おちょとアルけなーい』な引きこもりニートにしてやっから、今に見てろ。てめえの変態ぶりを、学園内にばら蒔くだけでなく回覧板から、主婦の井戸端会議にさえにも、てめえの変態で持ちきりにしてやんよぅ)


「ねえねえ、おにいちゃん」


「は?おにいちゃんって、俺!?」


「はうっ、ご、ごめんなさい。ボク、おにいちゃんだなんて、センパイに……。失礼ですよ、ね?」


「いや、どうせ名前ない脇役だから、『おにいちゃん』でいいよ。むしろ、俺の本名『おにいちゃん』だからっ!」


ハッスルする名無しであった。


「あのね、おにいちゃん。わたるんってセンパイ見なかった?」


「わたるんなら、さっきここ通ったから、近くにいるかと……というよりも、苺ちゃん、アメあげるから今晩俺の家に」


調子乗る脇役生徒だった。